建設業法の許可等の歴史と時代背景(その2)

query_builder 2020/05/14
建設業許可
やすか行政書士事務所

押忍。行政書士の菅 倫明です。

神奈川県で行政書士をしています。 今日は、前回からの続きで、建設業法許可 の歴史と時代背景の続きについて書いていこうと思います。



建設業と高度経済成長期

登録 制度から許可 制度へと建設業法 が改正された昭和46年当時(大きな工事…東京オリンピック、いざなぎ景気、霞が関ビル竣工 など)、国の経済の発展と国民生活の向上に伴い、建設 投資は国民総生産の約2割に達し、これを担当する建設業界 も、登録者数約14万、従業者数約350万人を数えるに至り、建設業 は国における重要産業の一つに成長していました。

しかし、当時の建設業界 の現状は、施工能力 、資力 、信用 に問題のある建設業者 が輩出して、粗雑粗漏工事 、各種の労働災害、公衆災害等を発生させるとともに、公正な競争 が阻害され、倒産する建設業者 が増加していました。 これの問題をいかにして経営 を近代化するか、施工 の合理化という解決しなければならない問題が発生し、このような問題に対処するための、建設業法 の大きな改正 となりました。



建設業法の目的が変わった

改正 の目玉として、昭和46年の目的 規定に、 この法律は、「建設業 を営む者の資質の向上」、「建設工事 の請負契約 の適正化」等を図ることによって、「建設工事 の適正な施工 を確保し、」「発注者 を保護する」とともに、「建設業 の健全な発達を促進し、」もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする規定されることになりました。 

 これは、当時、施工能力や資力、信用に問題のある建設業者 により、粗雑粗漏工事 や各種の労働災害、公衆災害等が多数発生するとともに、公正な競争 が阻害され、建設業者 が倒産して いた状況を踏まえ、許可制 を導入し、建設業 を営む者の資質の向上を図ろうというものです。  



登録から許可へ

許可制 が導入されたことは、資質の向上が図られることにより、反射的な効果として、発注者 の保護が達成されると考えられました。また許可要件 の一として設けられた「財産的基礎」は、最小限度の資金調達能力すらない建設業者 が営業することによる発注者 への損害の防止という直接的な効果を狙ったものでした。 その他、請負契約 の適正化に関する規定の整備(不当な請負契約の禁止)、下請 保護に関する規定の新設(下請 代金の支払等)が同時になされました。

しかし、これは発注者 の先にある消費者、エンドユーザーは保護対象となってい ない可能性(集合住宅の一括下請負全面禁止規定を除く)を孕んでいました。

(続く)

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